飲んだくれモツの読書と酒ブログ

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アイラモルトの王-ラフロイグとは-

こんにちは!モツです!

 

個性派に通なウイスキーラフロイグを知っていますか?

今日はその個性派ウイスキーを紹介したいと思います。

ボウモア」が「アイラの女王」と呼ばれるなら、ラフロイグ」は「アイラモルトの王」と呼ばれるにふさわしいウイスキーです。クセの奥に女性らしい甘さを隠し持つ「ボウモア」とは対照的に、「ラフロイグ」は男性らしさを感じさせるスコッチウイスキーです。

 

 

ラフロイグとは?

スコッチウイスキーとは、スコットランドで製造されるウイスキーの呼称です。スコッチウイスキーは甘い風味を持つお酒ですが、なかでもラフロイグはとりわけ独特で強い香りが特徴です。その香りは、薬草や磯にたとえられることが多く、日本では消毒剤の香りに似ているという人もいます。

 

人によって好みが分かれるクセの強いウイスキーなので、口当たりのよいウイスキーでは物足りない方におすすめです。

 

また、「アイラモルトの王」と呼ばれる理由は、チャールズ皇太子の存在があります。

1994年にラフロイグは、その味わいや凄まじいスタイルと出来栄えの素晴らしさから、王室御用達のウイスキーとして認可されました。これはシングルモルトとしては初めての出来事。

 

ボトルのラベルのマークはプリンス・オブ・ウェールズ」称号の証なのです!

 

ちなみに、1920年以降のアメリカで禁酒法時代の真っ只中に、ラフロイグは薬用酒として法を逃れて飲まれていたと言われています。禁酒法という厳しい状況の中でも、多くの人に重宝されたお酒なんです。

ラフロイグの歴史

ゲール語で「広い湾のそばの美しい窪地」のことを指すラフロイグ。実際にラフロイグが造られているアイラ島の蒸留所は、海辺の美しい風景の中に建っています。

 

ラフロイグの創業者のジョンストン兄弟は、もともと牧畜業を営むかたわら、家畜の飼料となる大麦でウイスキーを製造していました。

 

兄弟が大麦を使用して製造したウイスキーは島内で評判となり、牧畜業を廃止。ウイスキーの製造業一本に絞り、1815年にラフロイグ蒸留所を設立します。

 

この蒸留所はブレンデッドウイスキーの飛躍に一役買っていて、スコッチのブレンデッドの味わいに、複雑さとスパイスを加える役目を果たしてきたのです。

 

ラフロイグの製法 

スコッチウイスキーはピートを用いた燻製で大麦麦芽に香りをつけ、その後熟成させて仕上げられます。ラフロイグ製造で使うピートは、コケ類や海藻など香りが強く、水分量の多いモノです。ラフロイグは一般的なスコッチウイスキーとは製法が異なり、原料となる大麦の発芽させる段階からじっくりとピートの成分を大麦に移していくことで、唯一無二のフレーバーを生み出しています。

 

ラフロイグを代表する「アイラモルト」は麦芽を乾燥させる際に、この潮の香をたっぷり含んだピートを焚くこととで特有のスモーク・ヨード感が出ます。

 

ラフロイグ蒸留所の所在地は、スコットランドの西にあるアイラ島です。海に面した場所で製造・熟成されているからこそ、海藻や潮の香りがより強く原酒に宿るともいわれています。

 

ラフロイグの種類

ラフロイグ (LAPHROAIG) 10年

バーボン樽に漬け込んで10年以上熟成させたシングルモルトです。アルコール度数は43度。ラフロイグならではの海藻を感じさせる味わいと、深いコクが楽しめるので、初心者にもおすすめです。

 

香ばしいスモークナッツのような味が口中に広がると、ヨード香が鼻腔を突き上げ、その後にモルト由来の甘くふくよかなバニラの香りが漂うのが特徴となっています。口当たりがどっしりとしており、とろみのある液体なので、食後にも適しています。ハイボールにする飲み方も人気です。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) 18年 

 

熟成年数18年以上のモルト原酒をヴァッティングして作られたボトルです。

 

スタンダード商品の10年に比べると熟成年数が長い為、従来のピート香・ヨード感は弱め。繊細で柔らかい果実と塩キャラメルの香りがします。

アルコールの刺激もあまり感じさせず、まろやかなバニラの風合いです。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) 25年

ラフロイグはほぼ毎年25年熟成ボトルを発売。年によって微妙に異なる味や香りを楽しめることから、ラフロイグ愛好家の間で人気があります。

 

ラフロイグらしいスモーキーなピート香が立ち、潮風を感じさせるアロマは、25年間の熟成を経て円熟味を増しているのが特徴です。芳醇なボディと、グレープフルーツやハチミツレモンのような複雑な柑橘系の味わいが魅力です。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) 30年

30年以上熟成させたウイスキー原酒をヴァッティングさせた、ラフロイグの最高級ボトルです。30年の年月の間に、ラフロイグらしい強烈でフレッシュな味と香りの角がとれ、深い甘さと上品な香りが加わっています。どっしりとした味わいと柔らかな口当たり、長い余韻が楽しめるのも魅力です。

 

ラフロイグ30年は流通数が少なく入手困難な傾向があるため、見つけたら試してみることをおすすめします。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) セレクトカスク

ペドロヒメネスシェリー樽とヨーロピアンオークを使用したシェリー樽、そしてバーボン樽の3タイプの樽で熟成させたモルト原酒をヴァッティングした後、さらにアメリカンオークの新樽で熟成させた複雑な味を纏うボトルです。

 

ノンエイジですが従来にはなかった甘味、爽やかさがウリの新感覚ラフロイグです。

中でも味の決め手はペドロヒメネスシェリー樽原酒でしょう。

 

フィノやオロロソ樽と比べても甘味が非常に強く出るペドロヒメネス樽を使用しています。

 

ラフロイグのピートスモークの中に干しブドウのような甘い香りが漂います。

ラフロイグ従来のスモーキーにシェリーの甘美、爽やかな酸味が加わったフルーティなボトルです。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) クオーターカスク

ラフロイグのなかでも特にクセが強いといわれているタイプの1本です。アルコール度数は48度です。

4分の1サイズの小樽を使うため、原酒と樽の接地面積が多く、熟成が早いのも特徴の一つです。

ほかのラフロイグよりもスモーク量が多い状況下で製造されるので、ラフロイグ特有のピート香が際立ちます。スモーキーななかに、フレッシュなシトラスやみずみずしい青りんごのようなフレーバーが感じられるのも魅力です。最後は塩キャラメルに似た甘いバニラの香りが漂います。ドライな口当たりで、すっきりとした味わいです。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) ロア

ラフロイグの新しい魅力が感じられるお酒です。

ラフロイグならではのスモーキーな香りやヨード香のあとに、柔らかな甘みとナッツの香ばしさ、フルーティーな味わいが訪れます。

 

不思議な味わいを生み出しているのは、ラフロイグ ロア独自の製法です。ウイスキー原酒をヨーロピアンオークの新樽で熟成させ、その後ファーストフィルバーボン樽に移し替えてさらに熟成しています。さらに、数種類のモルト原酒を加えてバーボン樽で熟成させることで、これまでのラフロイグにはない風味を生み出しています。

 

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) アンカンモア

免税店のみ扱われている商品でそこそこ人気の高いダブルマチュアードのラフロイグです。

アンカンモア(AnCuanMor)とは「偉大な海」を意味するゲール語です。

 

海沿いに建つラフロイグ蒸留所の最も海に近い熟成庫で熟成されたファーストフィルバーボンバレル原酒です。

それを更にヨーロピアンオーク(シェリー樽)にて後熟させたボトルです。

 

ヨード香は強いのですが、ドライレーズンやドライアプリコットのような乾いたフルーツの香りが伺えます。

味わいはややミネラル感が強く、クリーミーでスモーキーです。煙の後に柑橘フルーツの酸とバニラ、甘草やクローブの複雑なニュアンスも感じることができます。

 

余韻はウッディで長く、暖かいです。煙をまとったココアのフィニッシュになっています。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) PXカスク

クセの強いラフロイグのなかではスモーキーさが抑えられ、ユーカリやミントのようなハーバルな清涼感を持つタイプです。ピート香のほか、ドライフルーツやバニラ、柑橘系の香りも楽しめます。

 

ラフロイグでは珍しい3段階熟成仕上げになっています。原酒をバーボン樽で5~7年、クオーターカスク(小樽)で7~9カ月、甘口シェリーの樽で1年間熟成させることで魅力的な味と香りを実現しています。

 

ラフロイグ (LAPHROAIG) トリプルウッド

 

バーボン樽熟成後、バーボン樽を解体してつくられたクオーターカスクで熟成し、オロロソ・シェリー樽でフイニッシュした三段仕込みのラフロイグです。

 

つまりクオーターカスクのオロロソフィニッシュです。

 

ボディの重さ、カラーからして10年前後のボトルだと思われます。

 

やや強いアルコールアタックから濃厚なスモーキーフレーバーです。ラズベリー、チェリー、赤い果実の印象で、ゆるくシェリーの香りがします。

 

口当たりはフレッシュで海藻と薬品香。しばらく置くとクリーミーでオイリーなテクスチャがハッキリと感じ取れます。

 

味わいはドライフルーツの甘みとオレンジの皮、バニラ、キャラメル。その後灰と煙がわっと持ち上がります。

甘くスパイシーで長い余韻が楽しめると思います。

 

ラフロイグのおすすめの飲み方

ラフロイグ特有のどっしりと厚いボディと、薬品のようなクセのある香りを存分に楽しみたい方には、ストレートもしくはロックが最適です。

 

一方、個性の強いラフロイグを気軽に楽しみたいなら、ソーダで割ってハイボールにしたり、ジンジャーエールで割ったりするのもおすすめです。ラフロイグは海の近くで製造・熟成されていることから、磯や潮のニュアンスが感じられるウイスキーなので、魚料理や貝料理、和食などとも好相性です。

 

個人的な飲み方のおすすめはハイボールです。

 

「もったいない!」という方もいますが、昨今ではBarはもちろん、居酒屋やカフェなどでも「ラフロイグハイボール」は人気メニューとなっています。

 

クセのあるスモーキーなラフロイグを強炭酸で爽快にいただけるハイボールはぜひ一度試していただきたいです。

 

 

今日はアイラモルトの王とまで言われる『ラフロイグ』を紹介させていただきました。

是非飲んでみてください!

ありがとうございました。

では!また!