飲んだくれモツの読書と酒ブログ

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アイラモルト『ブナハーブン』を徹底解説

こんにちは!モツです!

 

今日はアイラモルト第5弾です。

ブナハーブンです。

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スコッチウイスキーブランドの「ブナハーブン」。スコットランドアイラ島で作られるアイラモルトに分類されています。アイラモルトは独特のヨード香やスモーキーな味わいで知られているウイスキーです。

 

しかし、ブナハーブンにはソフトな口当たりのウイスキーもあり、アイラモルト初心者にもぴったりなブランドです。今回は、そんなブナハーブンの味や種類、飲み方などをご紹介していきたいと思います。

 

 

ブナハーブンとは?

ブナハーブンは、スコットランドアイラ島で生産されています。

 

アイラ島は、日本の淡路島程度の大きさで島全体の4分の1をピート(泥炭)でおおわれており、島全体は海に囲まれています。

そのため、ピートを焚き込んだスモーキーな香りや潮風にさらされた塩気のあるスパイシーな風味のウィスキーが出来上がります。

 

ブナハーブンの味わいは、ピーティでスモーキーな風味を抑えたフレッシュでやわらかい口あたりが特徴です

 

アイラモルトは、どれもピーティでスモーキーな風味が特徴ですが、ブナハーブン蒸留所はアイラの中では創業開始が遅いということもあり、他のアイラとは全く別の風味を目指しました。

 

そのため、ブナハーブンはアイラモルトらしくない風味で、「アイラモルトの中で最も飲みやすいアイラ」と称されるようになりました。

ブナハーブンの製法

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ブナハーブンがアイラ特有のピーティでスモーキーな香りを感じない理由の一つは、原料にあり、使われている大麦はノンピート麦芽です。

 

スモーキーでピートの風味があるボウモア12年はフェノール値が25~30ppm、ピーティで有名なアードベッグ10年は156ppmありますが、ブナハーブンのフェノール値はわずか2ppmです。

 

ノンピートの麦芽を使用し、フェノール値が2ppm程度しかないため、ブナハーブンの味わいはライトでアイラモルトらしくない味わいとなっています。

 

発酵には昔ながらのオレゴンパイン材で作られた発酵槽を使用し、60~80時間じっくりと時間をかけてアルコール度数を6.5~8%に調整します。

 

蒸留には、玉ねぎ型のポットスチルを使用し精製されたスピリッツは68~72%と非常に高いアルコール度数になります。

 

アイラ蒸留所の近くを流れるマーガデイル川の湧き水で加水をして、63.5%のアルコール度数に調整し、バーボン樽とシェリー樽で熟成を行っています。

 

ブナハーブンの歴史

ブナハーブンは、1881年に創業しました。当時製造されていたウイスキーは、ほかのアイラモルト同様にピーティーでスモーキーな味わいが特徴でした。

 

しかし、第二次世界大戦終結後は、ウイスキーが多く飲まれるようになり、原酒の需要も右肩上がりに。特にノンピート仕様の製品が求められたため、1963年にはブナハーブンでもノンピートのモルトを使用し始めます

 

そしてついに1979年ほぼノンピートのシングルモルトブナハーブン12年」を発売しました。世界中で人気を集め、一躍有名な銘柄になりました。

 

1997年には「オールドスタイルのブナハーブンを知って欲しい」との考えから、ピートタイプの麦芽を使用したウイスキーも再発売しています。

現在ではノンピートとピートという2スタイルのアイラモルトを製造しています。

 

ブナハーブンのおすすめの種類6選

ブナハーブン(Bunnahabhain) 12年

ブナハーブン12年はアイラモルトでは珍しい優しい口当たりがポイントです。熟成期間は12年と短いわりに、色味が濃いのも特徴です。

 

前半にレーズン、後半にはビターチョコの甘みが感じられます。ほのかな酸味もあり、甘さに加えキレのよい味わいも魅力。加水するとフルーティーな味わいになり、飲み方次第で違った一面が楽しめるのもポイントです。

 

ブナハーブン(Bunnahabhain) 18年

熟成年数18年以上の原酒をヴァッティングしてつくられたボトルです。

原酒の比率は40%程がシェリー樽、60%がバーボン樽で他のラインナップよりもシェリー樽の比率が高くなっています。

 

シェリー由来のウッディな香り、シナモンやクローヴのようなスパイシーなアロマを感じます。

味わいはフルーティさと酸のバランスが絶妙でチェリーカスタードパイのようです。

チェリーの甘酸っぱさとバーボン由来のバニラ・カスタード、それにモルティもしっかり感じられます。

フルーティな洋菓子、デザートモルトにぴったりの1本です。

 

ブナハーブン(Bunnahabhain) 25年

ブナハーブンの上位ボトルにラインナップされている「ブナハーブン25年」。25年以上熟成した原酒のみをブレンドした一本です。品質に定評があり、さまざまなブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使用されるほどです。

 

優しい口当たりと、甘さが全面に出た味わいも特徴です。和三盆に近い上品な甘が楽しめます。

 

ブナハーブン(Bunnahabhain) ステュウラーダー

ブナハーブン ステュウラーダーは、ファーストフィルのシェリー樽とセカンドフィルのシェリー樽で熟成した原酒をヴァッティングしています。「ステュウラーダー」は、ゲール語で「舵手(船の舵を取る人)」という意味になります。

 

香りは、キャラメルや焦がした砂糖、シェリーの香りです。味わいは、シナモンやローストしたナッツの香ばしい味わいを感じます。

 

2018年には、ザ・スコッチ・ウィスキー・マスターズで金賞を受賞しています。

 

ブナハーブン(Bunnahabhain) モアンヌ

2003年、イアン・マクミラン氏がマスターディスティラーに就任した年にブナハーブン25年と同時にリリースしたボトルです。ピーテット原酒をシェリー樽で熟成後、ブナハーブンでは初となるブランデー樽で3年間の後熟した限定品ボトルです。

「モアンヌ」はゲール語で泥炭を意味します。

 

香りは意外に素朴で軽やかなピート香、磯の香りがします。

味わいはスモークして作られたドライプラム、紅茶を連想させる風味で口当たりはマイルド。磯気も奥に潜んでいます。

 

後熟に使われるブランデー樽のせいかピート感がおとなしく感じるため、とっつきやすい印象のボトルです。

 

ブナハーブン(Bunnahabhain) トチェック

ブナハーブン トチェック

商品名にあるトチェックとは、ゲール語で「スモーキー」という意味になり、ブナハーブン トチェックはアイラモルトらしいスモーキーな味わいとやわらかい口あたりが特徴です。

 

フェノール値は35ppmとヘビーピートで、ピートが効いた薬品のような香りです。

味わいは、あたたかな甘みやスモーキーでスパイシーな味わいになっています。

アイラモルトらしいスモーキーな味わいとブナハーブン特有のソフトでスムースな味わいを併せ持っています。

 

ブナハーブン12年と飲み比べてみると、その味わいの違いがより明確に分かります。

ぜひ飲み比べてみてください!

ブナハーブンのおすすめの飲み方

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ブナハーブンのおすすめの飲み方は、ストレートかロックがおすすめです。

 

スタンダードボトルであるブナハーブン12年は、ロックスタイルで飲むとライトな口あたりやフレッシュでフルーティな味わいを感じやすいです。

 

また、ブナハーブン25年はストレートタイプがおすすめです。

長期熟成なためコクや力強い味わいを感じ、ストレートでゆっくりと時間をかけて飲むのに適しています。

 

まとめ

今日はアイラモルトブナハーブン』を紹介させていただきました。

 

ブナハーブンは、ライトな風味でやさしい口当たりが特徴のアイラモルトです。

 

アイラモルトらしくないそのフルーティでフレッシュな味わいは、アイラモルトの入門にピッタリな一本です!

 

アイラモルトの最初のボトルとして試してみてください!

 

ありがとうございました!

では!また!